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【4493】株式会社サイバーセキュリティクラウド 代表取締役社長兼CEO 小池敏弘氏「これから拡大するサイバーセキュリティ分野で主導権を握る」

【4493】株式会社サイバーセキュリティクラウド 代表取締役社長兼CEO 小池敏弘氏「これから拡大するサイバーセキュリティ分野で主導権を握る」わたしのIFAコラム

※本コラムは2022年6月30日に開催されたIRミーティングをもとにしております。

インターネットが日常生活のインフラとして完全に定着した時代。そのインフラを攻撃するウイルスをはじめとして、さまざまな脅威がサイバー空間には溢れています。リモートワークやDX化が進み、世の中が便利になるほど、サイバー攻撃の脅威は高まりつつあるといっても良いでしょう。誰もが安心してサイバー空間を活用できるようになるためにサービスを提供しているのが、株式会社サイバーセキュリティクラウドです。

目次

ウェブセキュリティを主戦場に

当社設立は2010年。2020年3月に、当時の東証マザーズ、現在のグロース市場に株式を上場しました。日本法人の社員は約80名で、半数がエンジニアです。あと、ロサンジェルスに子会社があり、こちらは3名の社員が常勤です。私がCEOを務め、営業とカスタマー、バックオフィスが1名ずつとなっています。

私たちの企業理念は「世界中の人々が安心安全に使えるサイバー空間を創造する」です。企業が提供しているウェブサイトや銀行のオンラインバンキング、証券会社のアプリなど、世の中にはたくさんのネット環境がありますが、これらは常時、外部から攻撃される脅威にさらされています。こうしたネット上の攻撃を防ぐのが、私たちの仕事です。

こうしたサイバーセキュリティの世界で、皆さんに最も馴染みがあるのは、恐らくアンチウイルスでしょう。具体的な商品名だと、トレンドマイクロのウイルスバスターが有名です。あるいは最近ですと会社にあるパソコンの監視ソフト、ならびにメールのフィルタリングなどがポピュラーだと思います。

では、私たちの主戦場がどこなのかというと、「ウェブセキュリティ」の分野です。10年前、20年前は、まだネット上に個人情報がほとんど流れていなかったのですが、今はSNSだけでなく、各種商取引や金融取引などを通じて、膨大な個人情報がネット上に流れるようになりました。こうしたウェブサイトに対する外部からの攻撃を遮断するのが、WAF(ウェブ・アプリケーション・ファイアウォール)です。

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簡単に申し上げますと、ウェブサイトが攻撃された場合、攻撃パターンをまとめたルールにそって、ハッカーからの通信をシャットダウンします。このルールを「シグネチャ」と言いますが、ハッカーも次々と新たな攻撃パターンを次々編み出してきます。したがって、常にシグネチャを高い精度に保つことが何よりも大事であり、そこに私たちの付加価値の源泉があります。

世界70カ国以上での展開

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具体的な商品のラインナップについてご説明しましょう。当社売上のうち半数強を占めるのが「攻撃遮断くん」というクラウド型WAFです。

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ウェブサイトを持っている企業は自社のURLを持っていて、外部からそこにアクセスすることで、顧客などは各企業のウェブサイトにアクセスできるわけですが、攻撃遮断くんをご購入いただいた場合、外部からその企業のウェブサイトにアクセスするにあたって、まず攻撃遮断くんのサーバーを通らなければなりません。そうすることによって外部から攻撃しようとするハッカーから、企業のウェブサイトを守ります。

ただ、闇雲に疑わしいアクセスをブロックしてしまうと、正常なアクセスもブロックしまう恐れがあります。したがって、セキュリティレベルをどの程度に設定するかがポイントであり、私たちはその相談に乗りながら最適化を図ります。

Waf Charmはパブリッククラウドといって、AWSやMicrosoft Azure、Google Cloudなどのパブリッククラウド上にサイトを作った場合、そのサイトへの攻撃を防ぐためのサービスです。最近は銀行や証券会社がパブリッククラウドを用いてサブのネットサービスを提供していますが、このようなケースに適したサービスです。最近はパブリッククラウドを用いてサイトを構築する企業も増えてきており、売上が急成長しています。

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グローバル展開しているサービスは、AWS WAF Managed Rulesと呼ばれているもので、Waf Charmのベーシック版的なものです。このサービスが世界70カ国以上、約2600ユーザーを抱えています。クライアントの中には外国の政府機関や投資銀行もいます。ただ、単価が安いこともあり、売上は2億円弱ですが、グローバル展開しているので、当社の技術力の高さを世界中に知っていただくには良いサービスと考えています。

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もうひとつは一昨年前、M&Aによって当社が買収したソフテック社のSIDfmがあります。これは大手企業向けに脆弱性情報を収集・管理し、回避方法を提供するサービスです。今のところ1.6億円程度の売上ですが、日本において脆弱性情報の収集・管理は黎明期であり、恐らく5年後、10年後に極めて大きなマーケットに育つと確信しています。

弊社サービスの最大の特徴は、日本で作られ、日本語でサポートしていることです。前述したウイルスバスターやカスペルスキーなどのウイルス対策ソフトの大半は海外ブランドですが、当社のように日本企業をメインの顧客としているセキュリティ企業は、数少ないと思います。これが安心感につながり、販売の伸びにプラスの効果をもたらしていると考えています。

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2025年に向けての目標

私たちを取り巻く事業環境はフォローです。政府、中央省庁でもサイバーセキュリティの重要性を認め、改正個人情報保護法では情報漏洩に対して厳しい罰則規定が設けられました。嫌が応にもサイバーセキュリティに対する世間の関心は、高まっていくでしょう。

またサイバー攻撃の件数も、年を追うごとに増加傾向をたどっています。通信が5G、6Gとなり、DX化が加速することによって、サイバー攻撃はさらに拡大すると予想されます。

【4493】株式会社サイバーセキュリティクラウド 代表取締役社長兼CEO 小池敏弘氏「これから拡大するサイバーセキュリティ分野で主導権を握る」わたしのIFAコラム
国立研究開発法人情報通信研究機構 サイバーセキュリティ研究所「NICTER観測レポート2021」より株式会社サイバーセキュリティクラウドにて作成

2022年12月期における当社の売上は23億円と予想しておりますが、サイバーセキュリティ市場は国内だけでも3000億円と試算しています。海外は12.8兆円です。ポテンシャルは非常に大きいと言えるでしょう。現在、AWS WAF Managed Rulesでグローバル展開を推し進めていますが、さらにグローバル展開を目指して、12.8兆円のマーケットを取りに行きます。

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株式会社サイバーセキュリティクラウドにて作成

2025年に向けての成長戦略ですが、まず当社サービスの導入企業数1万社を目指します。これによって、ウェブセキュリティ分野における国内トップセキュリティ企業になると同時に、財務目標として売上高50億円、営業利益10億円を目指し、さらにグローバル展開を加速させることで、海外売上比率を10%に引き上げることを目標に掲げています。

攻撃遮断くんは4年間で売上を倍にする計画です。サイバーセキュリティへの意識が高まっているので、売上高50億円、営業利益10億円は決して無理な数字ではありません。グローバルについては、AWSがどんどん拡大しているので、それに追随してAWS WAF Managed Rulesをはじめとするグローバルサービスを大きく伸ばしていきます。

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ユーザー数の拡大に向けては、代理店であるパートナーによる販売網の強化に取り組んでまいります。そのために、CSCパートナー支援組織の強化によるパートナーサクセスに注力していきます。これは、パートナーへの情報提供や販売活動支援を通じて、サイバーセキュリティクラウドの製品に対する理解を促し、パートナーを通じてエンドユーザーに製品を届ける価値を最大化するためのものです。

サイバーセキュリティは保険商品と同じで、押し売りして売れるようなものではありません。したがって、認知を広げるような営業戦略を取る必要があります。企業がサイバーセキュリティの重要性を認識して、WAFを導入しようとなった時、真っ先に思い浮かべていただけるような企業になりたいと思います。

株式会社サイバーセキュリティクラウド(Cyber Security Cloud , Inc.)

本社所在地:東京都品川区上大崎3-1-1 JR東急目黒ビル13階

設立:2010年8月

資本金:7億6,978万円(資本準備金を含む)

上場市場:東証グロース(2020年3月 新規上場)

証券コード:4493

※本コラムは情報提供を目的としたものであり、個別銘柄の推奨や、金融商品の紹介、周旋を行うものではございません。

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執筆者

2019年に野村證券出身のメンバーで創業。投資家とIFA(資産アドバイザー)とのマッチングサイト「わたしのIFA」を運営。「投資家が主語となる金融の世界を作る」をビジョンに掲げている。

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