土井亮太様

IFAの皆様に、それぞれのキャリアや投資に関する考え方、日々の業務についてをインタビューする連載コラム。

今回のIFA個人インタビューは、土井亮太様にお話をお伺いしました。

証券会社を辞めて株式会社W&Pを立ち上げた土井さん。今はCOOとして代表の三枝さんと共に、IFAビジネスを展開しています。IFAになった想い、これからの金融業界について伺いました。

目次

金融業界で働こうと思ったきっかけは何ですか。

大学は法学部だったのですが、もともと数学が好きだったことと、実力主義が徹底されているというイメージが強かったので、金融業界を選びました。なかでも証券業界は厳しいというイメージがあったので、自分を鍛えるには良いと思い、証券会社を選びました。

なぜ証券会社を辞めてIFAになったのですか。

証券の仕事は好きだったのですが、自由に営業できないこと、頑張れば頑張るほど出世は出来るのですが、そうすると営業の現場から離れてしまうことも分かったので、まずは証券会社を辞めて、営業職を続けられる外資系生命保険会社に行こうと思いました。他の金融業界を見ておきたいという気持ちもあったのですが、IFAとして活躍されている方にお会いした時、IFAなら外資系保険会社と同じような働き方で証券の仕事ができると言われ、IFAを選びました。

株式会社W&Pを立ち上げた経緯を教えて下さい。

最初は他の金融商品仲介業者に所属してIFAの仕事をしたのですが、自分の営業時代の後輩を誘える会社かというと、残念ながらそうでなかったので、まずは自分で会社を立ち上げようと思ったのが理由です。

その時、すでに代表取締役の三枝には入社と代表就任を打診していて、会社の立ち上げが先にはなったのですが、2021年1月に入ってもらい、4月に代表を交代したという流れです。

お客様はどういう年代の方が多いのですか。

いろいろですね。もともとみずほ証券の渋谷支店にいたこともあり、お客様の中には若いオーナー社長が結構いました。ですから、私よりも年齢の若いお客様もいらっしゃいますし、平均的にこの業界のお客様のなかでは、若い人が多いと思います。75歳以上のお客様は、ほとんどいませんね。

今のお仕事でやりがいを感じる瞬間はどのような時ですか。

自分の方からお客様に働きかける前に、お客様から「知り合いを紹介したい」とか、「資金を入れたいのだけど」と言っていただける時ですね。つまりお客様から信頼していただけていることを実感した時に、この仕事のやりがいを感じます。

仕事をするうえで常に心がけていることがあったら教えて下さい。

いわゆる「お願いセールス」はしません。私はこの仕事とマーケットが好きで、親しいお客様からはこの分野におけるオタクとまで言われているのですが、自分自身のマーケットバリューというか、付加価値を認めていただいたうえでお取引いただけるようにすることを、常に心がけています。

お客様からの相談はどういう内容のものが多いのですか。

あくまでも最近の傾向ですが、新しくお取引いただくお客様の中には、投資の経験がほとんどないので、そこも含んでいただいたうえで取引したいという方が増えていますね。

証券会社にいらっしゃった時も含めて、印象的だった案件やお客様はいらっしゃいますか。

前職からお付き合い下さっているお客様がいらっしゃるのですが、看板があったみずほ証券時代に比べて、今の方が大きな資金を預けて下さっていることには感謝していますし、非常に嬉しく思いますね。

どうして今の方が大きな資金を預けて下さっているのかを考えると、やはり証券会社に比べて圧倒的に選べる投資対象が多いからだと思います。この点は、IFAの可能性を考えるうえで大きなポイントになるのではないでしょうか。

得意な提案分野は何ですか。

何か特別これが得意という話ではないのですが、お客様に対する基本姿勢として、その時その時で最もお客様に適した運用対象をお勧めするようにしています。それが仕組債の時もあるでしょうし、仕組債にとって良くない投資環境であれば、それは一切勧めません。やはり状況に応じて、勧めない方が良いものは勧めないというスタンスに徹することが出来るのは、IFAならではだと思います。

これからの金融業界はどうなっていくと考えていますか。

金融業界に限ったことではなく、今はさまざまな分野でビジネスモデルが大きく変わってきています。

芸能界なんてそうだと思うのですが、かつては事務所に所属してメディアへの出演を斡旋してもらい、徐々に人気が高まっていくというのが普通でしたが、今は芸能人がSNSなどを活用して直接、ファンに働きかけられるようになりました。

金融業界もすべてがそうなるとは言いませんが、リテールについてはかなりそれに近い状態になるのではないかと見ています。つまり、大きな組織である金融業界に所属しなくても、個として独立したアドバイザーがお客様と直接取引していくようなイメージですね。CtoBというか、もっと進むとCtoCまで進んでいくのではないでしょうか。

そういう点では、アドバイザー個人の力が重視されるようになるでしょうし、さまざまな変化に適応できる能力を持ったアドバイザーが生き残っていくと思います。

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